SPI試験とは何ですか

◯相談内容:

今年の10月に社内で正社員登用試験があります。科目は「数学」「国語」「実技」の3教科です。 40歳まで何度もチャレンジできるのですが、毎年1回の試験です。数学の出題範囲に「数ⅠA」「SPI」とありました。SPI試験を扱った問題集から毎年まるまる抜き出しで出題されるらしいのですが、そのSPIとはどんなものでしょうか。現在契約社員です。40歳までになんとか合格し、正社員になりたいです。(横浜市緑区・社会人・男性)

◯回答(1):

SPI試験はリクルート社が開発した就職試験で、現在はSPI3となっています。
試験分野は能力検査と適正検査に分かれ、能力検査は言語分野(文章読解・把握)と非言語分野(数学・理科)に分かれ、ご質問の内容は後者の内容となります。

非言語分野の出題傾向は公務員試験の数的推理・自然科学分野に相当し、出題レベルは概ね高校受験~高1の学校内容程度になります。
頻出単元は速さ・割合・整数問題・確率と場合の数などの数学分野、推論・論証・集合・pert法などの判断推理となります。

しかし学習範囲が広く、かつ相当期間に渡りこの学習内容から遠ざかっている、推論など全く学習したことがない、などから一から勉強しなおす必要があります。
とは言え、仕事をしながら限られた時間・期間で学習していく必要があるため、対策本などで出題分野をご自分の目で確認した上で、計画的な勉強を進めることが大切です。

ご自分での学習が難しい場合は資格予備校に通われるか、SPI試験対策の指導経験のある家庭教師に委ねた方が良いと思います。

◯回答(2):

SPI受験者の対策講座は過去に経験があります。現在はSPI3になっていると思いますが,かなりの実戦力を要するものだと判断しております

なんといっても,一番大きな特徴は「短時間で多くの問題解答が要求され,日常の経験を機能的に利用して,数学や簿記の範囲の問題を解く」ということでしょう

ほとんどが30代の方の受験となるようですが,実務経験を少なくとも10年以上経験されていることを前提に考えると,言語能力ににしろ非言語能力にしろ,日常的なコンテキストの中で“数学”を考える必要があります。確率とか損得計算・利潤計算はその典型かと思います

社会人,特に実務(経理・簿記)関係者を対象にした特殊な試験ですので,その方面の解説書もしくは過去問(問題実例集)を利用して,まずその設問形式や設問内容に慣れる必要があります

どんな試験でも同じですが,過去問や類題を多くこなすという経験が何よりもの対策となります。が,この試験ではとりわけ,スピードが要求されますので,形式や分野などが読めない(つまり,自分の経験にない)場合は,すぐに他の問題に飛ぶ,というアプローチも知っておくべきでしょう。もちろん実際の受験までに多くの形式や分野に慣れておき,試験の現場でどんな問題にもすぐに頭の中で『範疇化』できるようになっておくべきですが

解法を頭の中で考えても日常生活の中でその解法を考えたことがない人や,そのようなコンテキストで即座に社会的(要するに学問体系ではなく世間の環境の中で)に対応したことのない人にとっては,『速さ』という面できついと思います

私自身,文系中心ですが,言語能力試験のほうでもかなりの論理力と即解力が必要だと講義しています。大学入試や受験などでよく言われる『応用力』ではなく,日常的な社会的(つまり人間関係的)環境での言語機能解釈が要求されます

私の個人的な指導経験も5回ほどと限られておりますので,詳しいことは語れないのですが,昨今はその方面の講座やサイトも充実してきていると思いますので,そちらも参考になさればと思います